悪女

最近はBritney Spearsがあつい。







CDを台湾の大型スーパーマーケットで買ったんだけど、新譜の"Femme Fatale"とおまけのremixアルバムがついて600円くらいだった。



驚いたことに、サウンドがトランスっぽくなっていた。完全なトランス曲はないけど、リードやリズムやボーカル切りはりがトランスを匂わせるものばかりで、近頃のえげつないフェミニスト勢のLady GAGAやKaty PerryやBeyonceやRihannaやP!NKに押されまくって便乗するんじゃないかと冷や冷やしていたけど、彼女はしっかりと独自の活路を見出していた。全然アメリカ的なサウンドじゃなかった。R&BやHip Hopから完全に遠のき、ユーロピアン思考の洒落たアルバムだった。そもそもこのアルバムを買った目的というのが、remixアルバムに参加しているoCeLoTだった。サイケトランスの人で、それも割とダークサイケよりのアーティストが、ポップスの、しかもBritneyのリミックスをやってるなんてどういうことだと思って買ったんだけど、聞いてみると完全に納得した。ぼくの中の何者かが「この子はもう一度トランスを盛り上げてくれるかもしれん。一か八か賭けてみようじゃないか」と呟いている。


ぼくは中学生の頃からBritneyが好きだった。ど田舎の中学校で、みんなジュークとか聴いてたけど、クラスに一人だけアメリカン・ポップス好きの女の子がいて、その子がN' SINCとBritneyを並列で語るのにイライラして顔面を殴ったことがある。軽く殴ったんだけど、その子は「親知らずが…親知らずが…」と言って大泣きしたから女教師が駆けつけて来た。完全にぼくが悪いんだけど、「音楽的センスを侮辱された」とわけのわからない言い訳を女教師にすると、その子は泣きながら「確かにあたしが悪かったけど」と言って謝り出した。大泣きしながら加害者のぼくに謝り始めるから、こっちも分が悪くなって「まあそれやったらええんやけど」と言って和解となった。
後にジャスティン・ティンバーレイクとBritneyが交際したことを思えば彼女の言うことのほうが完全に正しかったわけだけど。